第5章 possession
他にも、食べ物や建物の写メを見せてもらった。
どれもが目を奪われるほどまさに夢の国といった感じで見ているだけで楽しい。
レイの頭の中はもうディズニーのことでいっぱいになっていた。
「おいー!てぃーでぃーえるって酒あんのか?!」
酒臭い息を吐きながら横から硝子が写メを見て言った。
「ないね。ランドじゃなくてシーの方ならあるよ。
TDCになら。」
夏油の言葉に、硝子は即答する。
「ならシーにする!いいね?これは決定事項だ!」
「…どうするレイ?
提案したのはレイだから決定権は君にあるよ」
サラッと受け流す夏油に苦笑いしながら
レイは言った。
「私どっちでもいいよ?ていうか、実はランドの方は私も1か月前くらいに任務でチラっとだけ入ったの。ホント入口付近だけなんだけど。」
「え?そうだったのか?」
「うん。冥冥さんと、弟の憂憂くんと。」
「えぇっ?!あのガキも一緒に?!」
五条が目を丸くした。
「うん。まだ4歳だけどほんっと賢くて可愛い子だよね〜
冥さんのこと、姉様とか呼んでてとてもお利口で…あ〜私も弟欲しかったなぁなんて思ったよ!」
「あのクソガキやべぇだろ!生意気にもほどがある!」
レイは思い出してまた笑った。
確かにあの時、
"今日は五条悟がいなくて助かりましたね姉様!"なんて言っていたっけな…
あんな幼い頃から呪術師見習いしていたらきっと未来は凄い呪術師になっているだろう。
とにかくあの時、この夢の空間でいつか絶対遊んでみたいと思っていた。
好きな人が一緒ならば完全に夢見心地だろう。