第40章 scene ■
「それよりこの写メ〜!なにこのレイ〜!僕も見たかったんだけどぉ〜!?ちゃんと生で見たかった!なんで着替えてきちゃうかな〜もお!」
着物姿のレイの写メをドアップにしながら五条が文句を言ってきた。
「だって借り物だし。それに男には分からないと思うけど、けっこーあれ着て歩き回るのも疲れるんだよ?」
「レイは体力あんだからどーってことないでしょお」
「体力あるってなんで?」
あからさまにニヤニヤするその意味が全く分からずレイはため息を吐く。
「レイの部分だけ切り取って毎日眺めよ。あ〜かっわい〜」
「えぇ…せっかく皆との写メなのにぃ…」
「それより、楽しめたみたいでよかったね。まぁあのメンバー付いてたなら危険な目にもあわずに済んだだろーし。で、どうする?疲れてるならもう宿戻る?」
「せっかく悟と来たんだから少しは一緒に観光しよーよ」
「おいらまだ甘いもん食い足りない!」
「分かった分かった。じゃーとりあえずぷらぷらしよーか」
五条に手を引かれて風情ある街を散策することになった。
ひとまず京都御所の方へと向かっていく。