第40章 scene ■
「レイは相変わらず、皆に好かれる天才だね」
「っわ!!え!悟!!びっっくりしたぁあ!」
どこかから瞬間的に移動してきたのだろう。
突然現れたサングラス五条にたちまち皆があたふたしだす。
「やばいっ今は見れない!」
「今は無理!直視できないっ!」
「ごじょさと!わぁあっ!」
「た、退散しようっ」
「く、くま野郎!これをやる!絶対スマホにつけろよ!いいな!」
全員がすごい慌てようでバタバタと校舎に入っていってしまった。
五条もレイもポカンとした表情になる。
「え、なに?僕なにかした?」
「さぁ、わかんない。それよりクマ、東堂くんから何を貰ったの?」
「・・・」
クマが顰めっ面で見つめているそれを覗き込むと、なんと高田ちゃんストラップだった。
「ははは!いーじゃんクマポン!
付けてあげなよそれぇ!」
「じょーだんじゃねーぞ…この勘違いクソ王子。」
「だってせっかく貰ったんだしぃ!
大事にしなよおハハ!」
「てめぇ面白がってんだろ。王子気取りナルシスト野郎」
何度も押し問答を繰り返した結果、結局五条によってクマのスマホにはそれが付けられた。