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walking proud~呪術廻戦~R18~

第40章 scene ■


上七軒という古風で風情のある街並みは、歩いているだけでとてもロマンチックで癒された。

指を絡ませて繋いでいる手に自然に力が入った。

「ねぇ…悟…」

「ん?」

「……なんでもない。」

「え、なに?」

「なんでも。」

「はあ?気になるじゃん。言ってよ」

「ホントになんでもないの。ただ…」

…名前を呼びたかっただけ。

そう小さく言うと、五条の小さく笑う声。

「レイ」

「ん?」

「呼びたかっただけ。」

2人同時に笑いあって、握っている手に同時に力が入った。


ここに今、こうして一緒に手を繋いで
並んで歩いていることが、
名前を呼びあっていることが、
不思議でならない。


誰が想像できただろう?こんな未来を。


あの頃は微塵も想像つかなかった。

一生自分は、一人の人のことだけを想い、
その人のためだけに生きていくのだと思っていた。
それが正しいと思っていたし、
心から望んでいたことだった。

でも今は……

別の人とこうしてる。

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