第40章 scene ■
「やっぱり、美のパワースポットに行っといて正解だったわね。恋愛、夫婦和合、縁結び。美御前社のお守りも手に入れたことだし、美容水も力水も触ったことだし。」
禪院の呟きに、小さく笑って頷いておいた。
八坂神社には確かに行っておいてよかったと今後も思いたいからなにか美のご利益がほしいなどと考えてしまった。
三輪「あ!ていうか!恋人をいつまでもこうして放置していて大丈夫なんですか?さすがにもう用事は終わったんじゃ」
西宮「ふふっ、私たちでレイさん独占してて今頃不機嫌かも。」
禪院「そうね、そろそろダーリンの元へ返してあげないと」
ハッとしたようにレイがスマホを見ると、五条から電話はないものの、40分前にLINEが来ていた。
お喋りに夢中になって、全く気づけていなかった。
"もう用は済んだから
タイミングいいとこで連絡ちょーだい"
というメッセージ。
ひとまず皆で撮った写メだけ送り、すぐさま着物屋へ行って着替えてから全員で高専に戻った。