第40章 scene ■
そこには両側に2つの写真が入っていた。
ひとつはもちろん、高田ちゃんなのだが、
もう一方にはなんと・・・
虎杖悠仁の写真が入っている。
「どゆこと?」
「こいつは俺の!マイベストフレンド!だからなっ!」
「へぇ!そうなんだ!仲良いんだねっ!」
するとクマは突然真剣に言った。
「もしや…これもあの赤毛野郎の術式の類か…?」
クマの思惑は大抵外れないのでレイはなんとなく恐ろしくなる。
加茂が気がついたようにレイに言った。
「あれ、そう言えば… レイさんも前にロケットペンダントしてませんでしたっけ。」
その言葉に一瞬たじろいでしまった。
クマも今はそれを付けていない。
「あ〜、うん。もうしないことにしたんだ。
"今" をちゃんと生きたいから…。」
加茂はなんとなく理解したのか、何度か頷いただけだった。
「ところで…やっぱすごいなぁ。どこもかしこも観光客いっぱいで…平日なのにね…」
外国人もたくさんいるし、着物姿の自分たちと写真を撮りたいなどという英語で話しかけられたりもする。
そして今回、素晴らしい建物関連よりも驚愕したことが起きた。