第39章 dignity ■
「…ち、違うよ、悟?…無理はしてないよ…」
"レイさんがどこまでも自分を重くしてますよね。……過去にしがみついて前進するのは、鉄球のついた鎖を引きずって歩くようなものですから"
「…忘れられてないことも正直あるよ…だけど…」
"… 過去は捨てることはできない。現在は止めることができない。でも…未来は決めることができますよね。"
「これからの悟との未来をちゃんと築いていきたいと思ってるよ…」
"知ってますか。
過去を捨てなくては、未来の場所はないんですよ"
「私は、悟と、幸せになりたい…よ…
だって、……」
"ブッブー!
Someday I'll be part of your world.
……これだよ。"
「悟はずっと前から、私の世界の一部でしょう?」
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