第39章 dignity ■
……問題はこれだよなぁ
無数にある自分の所有印…
ではなく…
なぜか違う男の首筋の所有印…
正直言って、見つけた時には腸が煮えくり返りそうなくらいにおかしくなりそうだった。
しかも、僕のを隠されてた挙句、隣にもっと形の良さげなキスマーク付けるとか…怒り通り越して笑いすら込み上げてくる…
くくっと笑い出す五条をレイは訝しげに見る。
五条はシャワーを出しっぱなしで高い位置の壁にかけると、レイの腰を抱き寄せギュッと抱き包んだ。
「っ!わ…っ!…え?どうしたの…」
上から降ってくるシャワーの雨に、目が開けていられなくなり、2人の髪からは大量の雫が滴り落ちていく。
「…… レイは隙がありすぎんの」
ほんっと、あの頃の傑の気持ちが分かる。
あいつは僕がドン引きするほど心配症で過保護だと思ってたけど、今思うと、ぜんっぜんそんなことなかった。
「…もう僕のものなんだから、レイ気をつけて?
次は僕、なにしちゃうかわかんないよ。」
返事も待たずに首筋に噛み付く。
柔く歯を当てて思い切り吸い上げた。