第39章 dignity ■
「ねぇ、五条先生って言ってみてよ」
「ええっ?!なにいきなりっ」
いいから!と言われて顎を掴んで目線を合わされ、ゴクリと生唾を飲み込んで小さく言う。
「五条せんせー…」
「っう……」
眉をひそめて唸るので、レイも眉間に皺を寄せる。
「なに、五条先生。」
「っ!やばっ、いっ。や、やめよう…
マジでいけないことしてる気分っ…」
ほんのり五条の顔が赤いのは、熱い湯で火照っているせいだろうか?とレイはわけも分からず首を傾げる。
五条はなぜか深呼吸しながら頭を洗うのを再開しているので悪戯っぽくもう一度呼んでみた。