第5章 possession
そのとき…
ビリビリ…
「えっ…!こしょおおおおー?このタイミングでぇ?!
ちょっと直してよ傑!」
「んー?何が起きたんだろう?
もう少しでスッキリできたのになー…」
突然ビリビリとしだしたテレビ画面。
夏油は即座にゲーム機やテレビを弄り出した。
「しゃーない。こうなったら俺がレイとコンビニ行ってくるわ!」
「なに?私が勝ったも同然だったじゃないか」
「でも傑の方がそういうの弄るの得意だし、そもそもここ傑の部屋なんだからいいだろ」
夏油は一瞬何か考える素振りをしたが、意外にも普通の笑みを浮かべすんなり承諾した。
「なるほど。じゃ行ってらっしゃい。私は炭酸で」
「私はビールね〜よろしく〜」
「レイ、未成年とはバレないような格好で行きなよ。Tシャツとか良いんじゃないか?」
夏油はそう言いながらレイを見たあと、またテレビを弄り出した。
「あ、そっか。硝子の酒買わなきゃだもんね…」
今は夏だ。
そして、風呂上がりで寝巻き姿。
とりあえず部屋に戻ってなるべく年齢が分からないようなTシャツを着てジーンズ素材の短パンを履いた。