第39章 dignity ■
半強制的にそうなってしまった。
確かにどの部屋も広いのだが、服や私物を全て移動させるのは普通にめんどくさい。
「…ねぇ、でも少しはこの部屋に私物を残してってもいいでしょ?」
「うん、まぁクマなんてほぼ荷物ないしね。ただこれから先、寝るのは僕の部屋ね?絶対!」
ただ一緒に寝たいだけか…
レイはフフっと笑って承諾した。
「わかった。」
「じゃあ一緒にお風呂入ろ!」
「っえ!」
五条に手を引かれ、急いで下着とパジャマを掴む。
「っ待って待ってホントに一緒に?」
「そうだよ、なに緊張しちゃう〜?」
ニヤリと顔を覗き込まれ、つい目を逸らす。
なんでそんなにいつも余裕なんだろな…
ますますこんな自分が恥ずかしくなる…
「そ、そりゃあ…緊張するでしょ普通…」
「ふっ…だね。僕も。」
満更でも無い様子で五条はそう言いながら、脱衣所でレイの服を脱がせていく。