第39章 dignity ■
「なにいいじゃん。もう夫婦同然なんだし、毎晩一緒に寝たいじゃん。」
「ふっ夫婦って…え、でも…いいの?」
「嫌なの?」
「嫌じゃ…ないけど…」
「なら決定!!じゃー今日からここはクマの寝室で、あっちの部屋が僕とレイの寝室ね!」
「……わかった。」
無意識に髪を弄る。
嬉しいような、恥ずかしいような、なんとも言えない複雑な気分だ。
そもそも、異性と暮らしている…つまり同棲しているなんて、そんな未来を想像したことさえなかった。
しかも相手はもっと想像さえしていなかったこの人だ。