第39章 dignity ■
「おーいお姫様〜!
お夕食の準備が整いましたよ〜」
体を揺らしても完全に熟睡モードのレイは夢の中だ。
「またチューして目覚めさせなきゃダメ?ねぇ!」
「・・・」
五条はフッと笑って唇を重ねた。
しかし、クマが勢いよくドカンとレイの腹に乗っかった。
その衝撃でレイは飛び起きる。
「っわ!!!っなにが起きっ」
「あ〜もうクマ〜
ロマンチックなお目覚めが台無し〜」
「んなもんで覚めるわけねーだろ、馬鹿か。
おら、とっとと起きやがれ!」
「僕らの仲認めてくれたんなら、もうちっと柔らかくなってくんないかなー?」
「おいらはじゅーぶん ぷにぷにだろーが」
「いや、そーゆーことじゃないし。
ねぇ?レイ姫♡」
「・・・ん」
こすって開けた視界には、優しげに笑う五条と仏頂面のクマがいた。