第39章 dignity ■
家に到着する。
一先ず五条はレイをソファーに寝かせる。
「大丈夫〜?」
覗き込んでそういう五条に苦笑い気味で答える。
「ごめん、はは。大丈夫。
けっこーハードな1日だったな〜」
「だろうね。じゃー夕飯できるまで寝てていいよ。」
「えっ、そんな、悪いよ。私も手伝う。」
「ダメダメ。おぼつかない体で料理なんかされちゃヒヤヒヤしてこっちの身がもたないよ。指切ったり火傷したり、最悪火事になるかも〜」
「お、大袈裟だなぁ〜
じゃあお言葉に甘えて少し寝かせてもらう…」
「うん、今のうちに寝ときなよ。
どーせ夜は寝れないんだから。」
「え、どういうこと?」
「ふっ…なんでもないよ。」
意味深な笑みを浮かべて五条はキッチンへと向かっていってしまった。
レイは疑問符を浮かべつつも、深く深呼吸し、たちまち睡魔に飲み込まれていった。