第5章 possession
「ちょっとタンマ!こっからはガチで勝負しねぇ?」
五条が突然そう切り出した。
「ならせっかくだし、何か賭ける?」
賭け事に持ち込むなんてなんだか硝子らしいなと思ってレイは笑う。
「だったら、負けたヤツはコンビニ行って菓子買ってきてもらう!そろそろ甘いもん欲しくなってたんだ」
「いーね!私も酒飲みたいわ」
結局、五条と硝子に有無を言わせぬ態度で主導権を持ってかれていた。
そうしてまた戦闘が開始された。
今度は物凄く真剣な4人に戻っている。
先に負けてしまったのはレイと硝子だった。
「やっぱ強いなー2人とも。」
五条も夏油も一切手抜きをしていない。
2人とも呼吸すら忘れているかのような凄まじい気迫だ。
それなのに画面にあるのは可愛らしいピチューとしずえさんなのでそのギャップにはなんとも言えない。
なかなか勝負がつかないようだ。
「ていうか…先に負けたのは私だから今のうちにコンビニ行ってくるよ」
「待てっ」
レイの言葉に、五条はゲームを一時停止した。
「女1人でこの時間は危ねぇだろどう考えても。」
「じゃあ私も行くよ」
硝子がそう言ったが、夏油も口を開いた。
「女性2人というのも変わらず危険だ。」
「その通り。だから今から俺と傑の勝負で勝った方が買い物についてく。」
え、なんで勝った方なの?
普通負けた方じゃない?
とレイは言おうとしたのだが、すでに戦闘が開始されていた。