第39章 dignity ■
「あ、うん。」
「いよっしゃあ〜!!
じゃーレイさんっ!校庭で待ってるね!」
「しゃけ!」
「早くしろよレイ!」
3名はバタバタと行ってしまった。
くるりと振り返った五条にレイはまたビクッと肩を上げた。
腕を引き寄せられ、耳元でコソッと囁かれる。
「ふ…お仕置は帰ってからかな。さっきの続きもちゃぁんとしてあげる。覚悟しておけよ。」
レイが声も発せずにいると、五条はレイの背中を押した。
「さぁ早く行った行った!後で迎えに行くね〜!」
明るくそう言い、去っていってしまった。
子宮が疼きっぱなしのなんとも言えない不慣れなこの感覚に、次第に目眩すら起こりそうになっている。
頭の中が放心状態で、さっきから鼓動の音がうるさい。
"さっきの続き"
って……
いや、こんな所でそんなことを考えている場合じゃない。
絶対今、顔が赤いはずだ。
このまま行ったら確実に怪我をする…
なんとか数回深呼吸をする。
体も心もリセットしよう。
そう強く思いながら水道で顔を洗った。