第39章 dignity ■
こんな所で…誰かに見られたら…?
どうしていきなりこんな…!
頭の中が混乱し、しかもあまりにも激しく深い口付けに、レイの思考が追いつかなくなってくる。
「やっ…んんっ…さっ…ん…っ!」
脚の間に五条の片脚が入り込み、脱力し立っていられなくなるのまで許さないように阻止されている。
しかも…
グリッ
グイッ
「んぁっ…んん!…やっぁ…んっ!」
「っは…逃げるなよレイ…」
股を膝でグリグリと押され、
その艶かしい動きと、乱暴な口付けに、とうとうレイは耐えきれず完全に脱力し、声すら出せなくなってしまった。
「レイを見てると、僕の理性のタガがいとも簡単に外れてくんだよね、不思議…」
「いぁっ…んっ…さとっ…まっ」
グリッ
グイッ
「ねぇ、レイ…ははっ…
このまま引きづりこんで、溺れさせたくなるよ…」
「あっ、んんっ…ひぁっ…あっ」
「もう僕から逃げられないように…縛り付けてでも…」
ああ…壊したくなるよ…
誰かに取られるくらいなら、
僕がこの手で君をね…
握りつぶしてしまいたくなるんだ…
優しくすることが愛なら、
僕の愛って愛じゃないのかな…?