第39章 dignity ■
「おい…合意の上ってのはどういうことだ…」
先に口を開いたのはクマだった。
「そのまんまの意味だよ。ったく…
僕らの朝の甘ぁ〜いひと時を邪魔しないでもらえる?」
「そんなことがあるか!てめぇなんかにレイが体を許すはずがない!」
「なぁそれすっごおおく失礼なんだけど、分かってる?
そろそろマジでキレるよ?」
レイは瞬時にクマを抱き寄せた。
2つの乳房にムギュっと挟まれる。
「っんぶ!」
「驚かせちゃってごめんねクマ…」
「ぐ…おいマジなんかよ…
おいらのいねぇたった一晩で一体なにが…」
「あ〜ずりいぞクマ!そこはもう僕のポジションなの!」
「てめぇはとりあえずそのちっせぇチ○○をとっととしまいやがれ!」
「はぁ?僕けっこー大きい方だと思ってるんだけど?!
ねー?レイ。」
「っっ…え…あ……う、う…ん…」
レイは顔を真っ赤にしながら、今更気がついたかのように裸の五条から視線を逸らした。
しかも今は自分も素っ裸だ。
「…あ…っと…とりあえず着替えたいし…
…クマ、向こう行ってて?」
クマを解放すると、納得いかない不機嫌そうな顔をしながら部屋から出ていった。
その瞬間、グッと腕を引き寄せられ、五条に抱き締められる。
「はーあ…僕怖かったよォ〜…」
「は、はははっ…よしよし。」
レイもギュっと五条を抱き締め、わざとらしく頭を撫でた。
腕に力が入り、耳元で五条が囁く。
「な〜んてね…
今後一切、誰であろうと僕らの邪魔はさせないから…
ね…今からもっかい抱いていー?」
「……え…っ…」
スっと体が離れたかと思えば、一瞬で唇を奪われていた。
後頭部を押さえられ、深くまで舌が捩じ込まれ、何度も角度を変えて濃厚な口付けを繰り返す。
くちゅくちゅと艶かしい音が脳を揺さぶり、あまりの気持ちよさで体の力が抜けていく。