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walking proud~呪術廻戦~R18~

第37章 nightmare


「ねぇ、君は…何をしに来たの?」

「え?夜のお散歩。暇つぶし。そっちは?
あ!ひょっとして迷子?ふははっ」

「わ、たしは…学校も家も…抜け出してきた」

「うっそ!マジなの?やるじゃん!」

「でも…迷子かも…。ここがどこだか分からない」

「へぇ!うち来る?って言ってあげたいけどうちはいろいろ厳しいんだよねー。不審者なんかに思われたら殺されるかもしんねーし!」

「あ、いいの、大丈夫… No worries. 」

「でもなんかいいなぁそーゆーの。
あ〜俺も家出少年になろっかなぁ〜」

「…家族も学校も、問題ないならやめたほうがいいよ。私は別に…ほんとはこうしたかったわけじゃない…」

私はなぜか、顔も見えない見ず知らずのその子に、どうして今自分がこうしているのかを大雑把に話した。
変なものが見えることはもちろん言わなかったけど、どれも当然面白くもない暗い話をした。
けれどその子はなぜだか明るかった。


「お姫様とかさいっこうじゃんか!」

「なにも良くない…。お姫様は…嫌い。」

「え!珍しいね?女の子は皆好きじゃん!」

「とにかく…嫌なの。」

「でもさー、お姫様って、必ず王子様が登場すんじゃん?そんな奴が迎えに来てくれるかもよ?いつか。ふははっ」

バカにしたような笑い方に少しイラッとした。
こっちは大真面目なのに…

「男の子のくせに、お姫様の話に詳しいんだね」

「まぁね!家でよくいろいろ映画みせられるし!」

「ふぅん… I got it.」

「あ〜俺あれが好きだな!えーっと、アラジン!」

「…あぁ……確か…ジャスミンか…」

「王子が初めから王子じゃなくて、主役が王子側ってのはアラジンだけじゃん?」

確かに。言われて気がついた。
他のはどれも、女の子が王子様の迎えでお姫様になるみたいなストーリーばかりだ。
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