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walking proud~呪術廻戦~R18~

第37章 nightmare


どこにも心の拠り所がなくなって、そんな自分自身が受け入れられなくて、ついに限界が来たのかもしれない。

私はある日学校を抜け出して1人で電車に乗った。

当てもなくただ電車に揺られていたいと思った。

けれど、夕方になった途端にどんどん満員電車になっていき、それがすごく窮屈で空気も悪くて嫌になって、どこだかわからない駅にひとまず降りた。

地面だけを見てとぼとぼと歩いていく。

このままずっと1人でいいや…
どうせ1人なら、どこへ行こうとどこで死のうと勝手でしょ。

幼い私は、イヴリンさんの言葉はどれも薄れてきてしまっていた。



だんだん地面が見えなくなってきて、ふと顔を上げるともう辺りは真っ暗闇だった。

もう夜になってる……
今何時だろう?

空を見上げると、少しだけ星が見えた。

「足…痛い……疲れた…」

どのくらい歩いていたのか分からない。

私はたまたまあったバス停のベンチに座った。
使われているのかいないのか、豆電球くらいの灯りしかついてなくて、とても暗い。
ランドセルを前に抱えて顔を押し付けていると、隣に誰かが座った気配がし、ゆっくりと横を見た。

よく見えない。けど…
お化けの気配じゃないな…人だ…
それだけは理解出来た。


「おーい、生きてるー?」

「っ!?…Huh?…」

「あ、生きてるっぽい…ははっ」

男の子の声?
よく目を凝らしても見えないが、背格好的にも声的にも、自分と同い年くらいかな?と思った。


「こんな時間にこんなとこいたら攫われんじゃない?」

「そ…れは……お互い様なんじゃないの?」

「ははっ、はははっ、確かにぃ!」

男の子はさぞ面白そうに笑った。
自分のことはさておき、なぜこの子はこんな時間にここに居るのか?
単純にとても不思議に思った。
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