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walking proud~呪術廻戦~R18~

第37章 nightmare


スっとレイの肩を押し、覆いかぶさって両肘を顔の横につく。
閉じている目はたまに苦しげにまつ毛が震え、唇は、何か言葉を発するように僅かに開いたり閉じたりしている。

今夢の中で、あいつと何をしてるんだろ?

「…… レイ」

「…う……ん……」

「…苦しい?」

「…ん……」

「そっか……僕も苦しいよ…」


頬に手を滑らせる。
あっついな……

そのまま首を撫で、鎖骨を指でなぞった。
ここまでして起きないの……

また頬に戻り、前髪をかきあげる。
額と額をくっつけて目と鼻の先で見つめた。

結局起きないね……
もうチャンスはないよ… レイ…


唇を近づけた時…


「……る…」


傑…
またそう聞こえ、フッと笑った。

いいよ。
今はまだ、あいつだと思っててくれて。


「…とる……」

「・・・」

五条はレイの口に耳を近づけた。

「…さと…る……」


「っ…?!」


は…なんで……

だってさっきまでは確実に…


「…おい… レイっ…」

「ぅ……」

「ね、起きて…」


夢の中で僕は何をしてるわけ?

あいつはどこ行ったんだ?

僕のせいで魘されてんなら
今すぐ目覚めて教えてくれ


覆いかぶさったまま肩を揺する。

「起きろ…眠り姫……!」

「っ…ぁ……」

レイの目が薄ら開いた。

レイの顔はまだ火照っていて、こちらを認識できているのかいないのか、意識はハッキリしているのかいないのか、目も虚ろだ。

「大丈夫?」

「…ぁ……っ…?」

「……すぐる王子様じゃなくてごめんね」

レイの目が徐々に見開かれ、色が差し込みだした。


「…さとる?」


「ふ……そう、
君のことがだーいすきな五条悟だよ、おはよ。」


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