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walking proud~呪術廻戦~R18~

第37章 nightmare


「あ…それは……」

「…ん?」

「く、くまの中に……」

「え?!」

なんとレイは以前、クマが寝ている間にクマの耳の辺りにそれを入れ込み、縫い閉じてしまったらしい。

五条は噴き出した。

「マジか〜。あいつも絶対気付いてないな。ウケる。」

「その頃私、もうピアスできる場所どこにもなかったし、無くしちゃ嫌だったから…」

「うんうんまぁ確かにそれなら絶対に無くさないもんね」

「それより悟。もう行かなきゃじゃない?」

「おっと、そだね。じゃー僕が帰るまでいい子にしててね?」

そう言って顔を覗いてくる五条から仏頂面で目を背ける。

「子供扱いしないでよ。」

「レイは僕より10歳も子供じゃん〜」

「っ。違うし…そういうの笑えないんだけど?」

「はははっ、じょーだんじょーだん!
JKを家に連れ込んでるとか犯罪だもんね!ははっ」

「だから…笑えないし…」


五条は深く息を吐くと、真剣な顔で言った。

「無理にでも笑えよ…今は…」

レイはハッとしたように顔を上げた。


「……そんなに辛い?」


「……別に…もう辛くないよっ平気!」


完全に、無理やり作ったような笑顔を向けられ、五条は眉を顰める。


「仕方ないよ。全部私の運命だったんだもん。」


「・・・」


五条はフーっと息を吐いてから、本棚を指さした。

「あそこにさ、当時レイの部屋にあった本、全部並べてあるから読み返してみたら?ちなみに僕も全部読んだ。」

「えっ、勝手に読まないでよっ!なんか恥ずかしいじゃんっ」

「いやぁ〜ほーんとレイはお姫様が好きなんだなぁって思ったよ。でも大丈夫。僕も好きだから。」

レイは律儀に並べられている本棚へ行き、目を細める。
ここへ来た時から気づいてはいたけど…本当に全部取っておいてくれたんだな…
あのころと変わらず綺麗だけど、プリンセス関連のものや固い感じの哲学書、英語の本も多く、自分の趣味を覗き見されている気分でなんとなく気まずい。
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