第35章 wonder
クマだけは真顔のまま数度瞬きをした。
「それってお前…
アイドルの高田延子のことか?
高たんビームとかっつー…あの。
まぁ確かに…お前みてぇなデケェ図体の奴にはあぁいった女しか釣り合わねぇよな…」
日頃からテレビや新聞、雑誌などありとあらゆるものをコピー能力で脳内に入れているクマはすぐに思い立って言っただけだった。
しかし皆は当然驚愕の表情になる。
東堂は興奮MAXに紅潮し、そしてお似合いという意味と受け取ったようでたちまち目を潤ませた。
「クマ野郎……お前は…!!…俺の!!
親友だ!ブラザーぁぁぁあ!!」
東堂が叫び、皆の眉間にシワが寄ったところでまた五条によって仕切り直された。
「はい自己紹介終了〜!!
レイとクマには今日、皆を見学してもらうからっ!良いとこ見せてよね〜♪」
西宮 「待って待って!!連絡先交換したいっ!
若く可愛いまんまで歳を重ねる秘訣をっ!」
禪院 「わっ、わたしもっ!!」
西宮と禪院がドタバタと五条を押し退けた。
加茂 「私もぜひ知っておきたい…
呪霊操術に関してなどいろいろと知りたいことが」
三輪 「あぁあ〜ゎわたしもお願いします!
強さの秘訣と〜あとっクマちゃんと写メ撮りたい!」
狗巻「こんぶ〜」
パンダ「俺にも教えてくれっ!」
虎杖「へへっ、俺はもう知ってるよ〜」
伏黒「なっ…お前が知ってるなら…俺も…」
東堂「クマ!俺と連絡先交換しろ!
高田ちゃんのイベントに誘ってやる!!
確か高田ちゃんはリラックマが好きだと言っていた!」
レイはオロオロしながら全員に対応している。
完全に連絡先交換会のようにワーキャーなっているその光景を、五条は頭を掻きながら見つめていた。