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walking proud~呪術廻戦~R18~

第34章 surround ■ 【番外編】


「それはないよ。だってよく見てよ。レイちゃんはあんなに清らかで真っ白で…純粋。…そんな彼女を穢そうとする何かがあっても、簡単に跳ね返すほど眩しいよ。」

夏油は目を細めて、本当に眩しいものを見るような顔をした。

「うん…そうだな……
……ちょっと私には…眩しすぎるかな…」

「……大切に…してあげて。彼女のこと。
……言ってあげてよ。愛してるって…」

真剣に言う真美に、夏油の顔も真剣になる。

「…うん。いつかね。勇気が出れば。」

「愛してるじゃなくても、せめて好きっていっぱい伝えてあげて。……約束して。」

「…わかった。約束するよ。
っあ、それはレイに貼られたの?」

夏油が気がついたように真美の手のプーさんを見た。

「うん…そうなの。」

「ははっ。やっぱり私の彼女は良い女だろ?」

「うん、とっても。」

真美はフッと笑って最後に呟いた。

「私…ずっと夏油くんのこと……」

「……ん?」

「…ううん、なんでもない。
お幸せにね。ばいばい。」

「うん。じゃあね。」

夏油は朗らかに手を上げレイたちの方へと歩いていってしまった。

真美が1度振り返った時、ギュッとレイの肩を抱き寄せ、笑みを突き合わせて何かを喋りながら帰っていく後ろ姿が見えた。

どうしても…彼女のことを恨めないしなぜだか嫉妬すらも湧いてこない。
それくらいに、純粋な光に飲み込まれてしまった。
そして、会ったばかりなのにとても好きになってしまう…
彼女のそばに居る人たちは、みんなこんな感覚になるのだろうか?


レイちゃん…
あなたはズルい女じゃないよ。
あなたは多分、天使だよ…

さようなら夏油くん。
もうきっと連絡しないから。


だって私はもう……



レイちゃんのことが……




真美は新たな扉を開いてしまったのだった。
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