第33章 perplexity
今日レイは、五条に連れられ、クマと共に必要なものの買い出しに出かけた。
初日に必要最低限のものは買ったが、私服や女子に必要な日用品のあれこれなどといった類のものはまだまだ揃っていない。
ということで、金持ちな五条には遠慮をせずに、盛大にいろいろなものを買い漁った。
大量の荷物を、五条と手分けして持っている。
「ったく…女の子ってどーしてこうも物が多いんだろねー」
「ありがとう悟〜
おかげでしばらく大丈夫そうだよー!」
だが、ずっとずっと考えていたことがあり、
笑みを消した。
「…あのさ……
私、本当にいつまでも悟の家に居候しちゃってていいの?」
2人きりじゃないので同棲カップルとまでは言わないが、単純に申し訳無さすぎると思っている。
しかし五条は逆に、当然だというような顔をして言った。
「いてもらわなきゃ困るよっ。また目離してる隙に何かあったら今度こそヤバいし、そもそもお家ないんだし断る理由はないでしょぉ」
「そ、そうだけど…」
「あいあい、じゃー次はスマホ買いに行くよ」
「うん…」
荷物から顔を出しているクマはさっきからまるで遊園地にでも来ているかのように食べ歩きに夢中だ。
仕方ない…
暫くはクマと一緒に、居候させてもらうしかないか…
だったら、料理でもなんでも、自分にできることはしていかなくちゃなぁ…
ため息を吐きながらも、
この信じられない状況を未だ理解できていなかった。