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walking proud~呪術廻戦~R18~

第32章 indifference


「だよねぇ?レイ、
僕の生徒だよね?」

口を解放され、コクコクと頷く。
しかし、警官は当然、無理やり頷かされていると思っているようで警戒心を崩さない。

「なら身分証を見せなさい。」

「んーっと…はい。」

五条の出した高専の身分証を手に取りまじまじと見る。

「…なんだあの宗教学校か…そっちの子は?」

レイは慌てて制服を探り、学生証を出した。

警官は2つを手にし、目の前の男女を見比べながら唸った。
そして、レイのものに、異変を感じたようでぶつぶつと呟き出した。

「んー?あれ…今って△△年だよな…?
この学生証は……ん?…なぜ…発行年月日が…
……偽装…?…か?……」

しまった、とレイは思った。
発行年月日は10年前のものだ。
こんなおかしなことはないだろう。

「あと、そこの君ね、目隠しを取りなさい」

「あのね、おまわりさん、この子が補習から逃げるものだから追いかけてたんですよ。ってことで急いでるんです。もういいですか?いいですね?」

五条が早口にそう言ってババっと身分証をとると、レイの手を引いて一目散に駆け出した。

「走れっ」

「っ!こら待ちなさいっ!」

背後からの警官の声は無視し、ひたすら走る。


しばらく走ったところで突然一緒に瞬間移動させられ、気がつくと先程の公園に戻っていた。

驚いた表情をしているレイの顔を覗き込み、五条はニヤリと白い歯を見せた。

「マジ、隙見せすぎ。ウケる。」


レイは険しい表情に変わる。

「どいて…」

「追いかけっこはもう終わりだよ、姫様。
大人しく捕まったらどうー?」

「……1人になりたいの。今は。」

「1人になって、どうすんの?」

「・・・」

また歩みを進めるレイの腕を掴むと、グッと引き寄せて顔を近づけ、真剣に言った。

「僕に許可なく死のうとしてるなら…殺すよ」

「………殺せばいいじゃん。
傑を殺した時みたいに……」

「・・・」

「・・・」


五条は腕を離した。


「怒ってんの?」

「…別に…怒ってない」

「怒ってるじゃん」

「怒って…ないよ…」

沈黙が流れ、その静寂さは残酷なくらいに頭の中を冷静にした。

私…さっきなんて言った?
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