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walking proud~呪術廻戦~R18~

第32章 indifference


「やっ…ぱり…私のっ…せ……」

涙が溢れて止まらなくなる。


あの頃、私が1番彼の近くにいたはずだ。

もっと彼を見ていれば…

自分のことばかりじゃなくて、
もっと彼の話を聞いていれば…


傑はたくさんの人を傷つけることも、
自分自身を傷つけることもなかったかもしれない。

人殺しにならなくて済んだかもしれない。


それかあのとき、私も無理にでもついていって、傑を説得して、一緒にどこか遠くへ逃げていればよかったかもしれない。

そうすれば、百鬼夜行を起こさせずに、余計に人が死ななくて済んだかもしれない。


今も尚、傑は生きて私と一緒にいたはずだ。


全部私のせいだ。
私なら、きっとどうにかできた。

傑を止めることができたのはきっと私だけだった。


なぜあの時追わなかった?
なぜあの時離した?
なぜ愛してると叫ばなかった?

どんな手段を使ってでも傑と一緒にいけばよかった。


本当に傑はもうこの世にいないの?

誰か嘘だと言って。

これは夢だと目覚めさせて。



「ごめ…さ……ぐる……ゆる…して…」

「…なぁ、 レイのせいじゃないよ。
なんで自分を責めてるの…」

「ぜ、ぶ、っ……私のせい……っ」

「違うったら。なぁ、レイ…」


悟の優しい声はとても逆効果だと思った。


「…うっ……う…傑っ……ごめ…っ」

死んでしまった人たちも…ごめんなさい。
できることならば、私が全て償いたい。


「自分を責めるな、頼むから…
僕を責めてくれよ……なぁ?」


悟が私の手に触れた。
咄嗟にそれを払い除けてしまった。

「っ…あ…ごめっ……」

悲しげな顔で真っ直ぐ見つめている悟の目と目が合った瞬間、急いで視線を逸らした。
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