第30章 reunion
五条は帰宅してから目の前の光景に目が点になり、再度ドアを閉めた。
ドアに寄りかかり、腕を組む。
これ、幻覚?
え、夢?
ドアの向こうでまだケタケタと喋り声がする。
もう一度ドアを開く。
「ぎゃははははは!!
クマ!やべーよそれ本当?!」
「おう、本当だ!
あいつの顔がすっげぇベトベトになっててそのあと」
パタン。
再度ドアを締める。
え、え、僕の頭おかしくなった?
それか…もしかして…
僕 どっかで死んだ?
キィィー…
もう一度ドアを開く。
「うっへぇぇ!!マジ?!
あの五条先生がー?!あんな強いのにー?!」
「おう。そいで、おいらがあいつが幻聴にやられてるところを助けてやって、で、あいつが初めて黒閃を放ったんだ。全部おいらのおかげだが!」
「黒閃ってなにー?」
「てめぇ、んなことも知らねーのかぁ?
教師なのにあの馬鹿は何をやってんだ。
まぁ、てめぇにはまだはえーか。それよか、もっと前なんか、禪院甚爾とかゆーろくでもねぇ奴にズッタズタに致命傷負わされて」
「えええぇ?!あの五条先生がー?!
なにもんだよそいつ!!」
「それは話すと長くなる。つーかもっといちごミルクくれ」
「ほいほい!待っててね!……ん?
わ!五条先生帰ってきてたの?お疲れ〜す」
目を見開いて突っ立っている五条。
クマは首だけで振り返った。
「よお。グラサン野郎。」
「く……く……」
「なんだ、ちょっと見ねー間に喋れなくなっちまったか?」
「く…くま…野郎……お前…」
唇がわなわなと震え、口に手を当てている五条を無視して虎杖はクマにいちごミルクを投げ、またその隣に座って喋り出す。
「ほいっ!
で!さっきの続きだけどー!」
「おー、おいらどこまで話した?」
「ちょちょちょちょっと待て!お前ら!!」