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walking proud~呪術廻戦~R18~

第30章 reunion


「で、突然口挟んできてなんかおいらに用か?」

『ククク…用はない。
千年もの間、退屈していたんだ。ただの退屈しのぎ。お前のような希有な存在に少し興味を持っただけ。くだらん映画にも飽きていたところだ』

「っな?!お前観てたのかよ?!」

「おいらに興味を持ってもなんも面白ぇことはねぇと思うが」

「いやかなり面白いと思うよ?!」

虎杖のツッコミは全てシカトされている。


『小僧の中からたまに外の世界を覗くが…良い時代になってきておるなぁ。』

クマの眉間が寄りだす。

「……何がしたい」

『お前も、この小僧も、
呪いの何たるかを、まるで分かっていないな。』

宿儺は底意地悪く嘲笑っている。

『俺には俺の計画がある…
それに必要の無いものは全て、心底どうでもいい。
ただ今は、興味の対象が増えそうだ…ククククク…』


虎杖の頬は、ただの溝に変わった。


「はー、なんだったんだよこいつ!」

「…てめぇ指なんか食ってよく正気だったな。
フツーだったら舐めた瞬間にでも死ぬだろう。」

「んー、まー、五条先生が言うには俺が千年に一度の特異体質らしくって、指飲み込んじまっても死ななかった上に、こないだなんて死んでも生き返ったんだよね。まぁこいつの気まぐれかもって話だけど…」

その時、クマの目付きが変わった。

「…誰かいたか?」

「…へ?」

「お前が死ぬ間際、誰かいたかって聞いてんだよ」

「…あー、いたよ。
同級生の、伏黒恵。……それが何?」

クマは何も言わずに考え込むように黙りこくった。
虎杖は訝しげにしながらもDVDを漁り出す。

「とにかく仕切りなおそっ。
まだまだ観なくちゃならないのいっぱいあるし。
あ、蹴りとパンチは手加減ありきで頼むよっ!」
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