第26章 distortion
〜♪
君の心がわかる、とたやすく誓える男に
なぜ女はついてゆくのだろう
そして泣くのだろう
君がすさんだ瞳で強がるのがとても痛い
いつまでもあいつに縛られないで
ここにいるよ 愛はまだ ここにいるよ
うつむかないで
空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら僕は……
(※著作権のため一部抜粋)
《曲名…空と君のあいだに》
冷たい涙が五条の頬を伝った。
「え」
頬を触って、光る指を見つめる。
「はっ……なにこれ、、
僕、いつぶりに泣いてる?」
かっこ悪…
そう呟きながらテレビを消す。
「…… レイが、今は僕の空、かなぁ…」
彼女は今、どこで何をしているだろうか?
天国があるならば、
きっとそこにいる…よな…
それとももしかして…
まだ、
あいつの傍にいたりして…。
死んでも、尚、
あいつの……。