第26章 distortion
「特級過呪怨霊 祈本里香…
422秒の完全顕現…
このような事態を防ぐために乙骨を君に預けたのだ。申し開きの余地はないぞ、五条悟。」
今回の小学校での1件でいきり立っている上層部。
あからさまにうんざりとした態度で頭を搔く五条。
「まー、元々言い訳なんてするつもりないですしー」
「なにをふざけている!!
祈本里香があのまま暴走していれば街一つ消えていたかもしれんのだぞ!!」
「そうなりゃ命懸けで止めましたよ。
あのね、私らがあの呪いについて言えることは一つだけ。
"わからない"
理解できないものを支配することはできません。
ま、トライ&エラーってね…
暫く放っておいてくださいよ。」
「………乙骨の秘匿死刑は
"保留" だということを忘れるな。」
「そうなれば私が乙骨側につくことを忘れずに…」
五条はドス黒い空気を纏ってサングラス越しからじろりと睨んだ。
.