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walking proud~呪術廻戦~R18~

第20章 curse


「あの人は正に超人。負けたことは恥じなくていい。
彼を研究したかったがフラれてしまってね〜惜しい人を亡くしたよ」

禪院甚爾はたしかに超人並の強さだった。
そんな彼を、五条は殺すことができた。

「天与呪縛はサンプルも少ないし、私の今の本命は②だね。
ねぇ、君も知ってるだろう?術師からは呪霊は生まれないって。」


夏油と九十九の目が合い、そして九十九はウインクをしながら続けた。

「だから大雑把に言ってしまうと、全人類が術師になれば、呪いは生まれない。」

夏油は目を逸らした。
そしてまた思い出す。
胸糞悪い記憶を…


「・・・じゃあ、」

「ん?」





「…非術師を皆殺しにすればいいじゃないですか」



言ってしまってからハッとなり、急いで口を開きかけた時、


「夏油くん…それは……」

「・・・」

「アリだ。」

「…え、いや、」

「というか多分、それが一番イージーだ。」


九十九は真剣な顔をして顎に指を当てて言った。


「非術師を間引きし続け、生存戦略として術師に適応してもらう…要は進化を促すの。鳥達が翼を得たように、恐怖や危機感を使ってね。」

俯き始める夏油を見ながら、九十九は笑って両手を上げた。

「でもね、残念ながら私はそこまでイカれてないっ。
…非術師は嫌いかい?夏油くん。」

「分からないんです。」

「うん?」

夏油は真顔でぽつりぽつりと喋りだした。

「呪術は非術師を守るためにあると考えていました。でも最近私の中で、非術師の…価値のようなものが揺らいでいます…
弱者故の尊さ、弱者故の醜さ…その分別と受容ができなくなってしまっている…」

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