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walking proud~呪術廻戦~R18~

第20章 curse


「…非術師を見下す自分、それを否定する自分…
術師というマラソンゲームのその果てのビジョンがあまりに曖昧で…何が本音かわからない…」

「どちらも本音じゃないよ。まだその段階じゃない。」

九十九はにっこり笑いながら言った。

「非術師を見下す君、それを否定する君、これらはただの思考された可能性だ。
どちらを本音にするのかは、君がこれから選択するんだよ。」


夏油は目を見開いた。

いつか、クマに言われた一説を思い出す。


"求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば開かれる。だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。"


そして、初詣に行った時に引いたアレに書かれていたこと…

"新たな道を開く"








九十九はバイクに跨ると、残念そうに笑った。

「あの呪骸クマちゃんとお喋りしたかったし、五条くんにも挨拶したかったけど、間が悪かったようだ。」

「悟には私から言っておきます」

「これからは特級同士、3人と呪骸ちゃんで仲良くしようっ!
…あ!そうだ、最後に」

「?」

「星漿体のことは気にしなくていい。あの時もう1人の星漿体がいたか、既に新しい星漿体が産まれたのか…どちらにせよ天元は安定しているよ」


九十九由基は手を振ってバイクを飛ばして行ってしまった。



結局、天内理子の死は、存在は、

無意味だった。

自分たちが命懸けで守った命は…

一体…



価値ってなんだ?


自分がやってきたこと、やっていることに

価値はあるのか?
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