第18章 holy night■
「妙な反応するからすごく恥ずかしかったよ…」
抱きしめ合ったままそう言うと、夏油が耳元に口をつけながら囁いた。
「ごめん、あまりの破壊力に頭まで破壊されそうだった。この姿はやはり誰にも見せたくはないな…」
「でも、みんなサンタさんを待ってるから」
そう言いながら笑う。
正直言って、ここまで来たら恥ずかしいも何も無くなっていた。
好きな人に褒めて貰えただけでそんな感情は吹き飛んでしまう。
「はは… レイらしいな…
でも私が一番最初に見られてよかったよ…」
体を離されたかと思えば顎を優しく上げられ、ゆっくりと唇を押し付けられた。
口内を舌で艶めかしく掻き回されながら、手が頬から首、鎖骨や胸などにスルスルと這わされる。
「んっぁ…っ…ぅんっ……ん…ひ…」
そのまま脇腹や尻などを優しく撫でられ、それだけで立っているのがやっとなくらいに力が抜けてきてしまった。
「ん…はぁ…… レイ…
…やはり理性がぶっ飛びそうだ…どうしてくれる」
「えぇ……そんな…こと言われると…私も…」
額を付けたままお互い少し笑い合い、互いの濡れた唇をまた重ね合わせた。
啄むように何度も口付けをし、唇を舐め合う。
後頭部と腰をグッと引き寄せられ、角度を変えて深く濃厚なキスを堪能していたら夏油のスマホが鳴った。
ゆっくりと体を離し、夏油がレイの顎を持ち親指で唇を拭いながらそのまま片手でスマホを取り出した。
そして画面を見て、「ホントにデリカシーがないな」と呟きながら電話に出た。
「なんだ」
«なんだじゃねーよ!早くサンタをだせ〜»
「…それが人にものを頼む時の態度か。」
«お前に頼んでんじゃないよ。レイに»
「なら直接君から頼め。」
突然スマホを耳に当てられたレイはポカンとした表情になる。
顎は掴まれたままで、唇にはまだ夏油の指が滑っている。