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walking proud~呪術廻戦~R18~

第17章 existence■


車内で目が覚めたレイはこれまでの詳細を聞き、何度も何度も謝った。

「はーもういいって。そんなことよりなんか甘いもん食い行こーぜー!3時のおやつの時間じゃーん!ちょっと過ぎてっけど。」

「や…でも…私結局なんにもできなかった上に迷惑かけすぎて」

「迷惑なんて思っているわけないだろ。正直かなり肝を冷やしたが、レイが無事で怪我ひとつない。これだけで充分だよ。」

にっこりと笑って優しく髪を耳にかけてくれる夏油を見ると、逆にとても申し訳なくなってしまった。

「2人とも…ありがとうほんとに。」

2人に見つけて貰えなかったら死んでいたかもしれない。


「それに、あのときは私も悟も君が見つけてくれたから助けられたんだ。お互い様だよ」

あのときというのは天内理子の1件を言っていることは分かり、唇を噛み締めた。
五条も、うんうんと頷きながら方位磁石を眺めだした。

「にしても佐々木のじーさんのこの呪具なかなかだねぇ。欲を言えばもうちっと分かりやすくしてほしかったけど。」

佐々木は運転しながらバックミラー越しに微笑んだ。

「お役に立てたのならなによりですが、それが私の精一杯なので。」

「いえ、充分すごいですよ。これのおかげで私もレイも助かったようなものですから。」

「いや俺のおかげじゃね?!」


佐々木は、はっはっはと笑ってから言った。

「よろしければあなた方に差し上げますよ。あと1回分くらいは効力が残っているはずですから…。」

不思議なその方位磁石はありがたく受け取ることにした。


「おっ!クマ野郎もちょーど任務終わったらしい!佐々木のじーさんここへ向かってくれ!」

五条はそう言って佐々木にスマホを渡した。

「ていうか悟…ちびまる子ちゃんじゃないんだからその呼び方はやめなよ、失礼だよ。」

「ハハハ良いですよ好きに呼んでください」

佐々木はそう言って快く目的地へ向かってくれた。
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