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walking proud~呪術廻戦~R18~

第16章 division


やはり細々とした呪霊は、あの時と同じようにまた増えている。
メインの"アレ"がいたとしても、恐らく五条のような性格の者ならば大丈夫だろう。
とクマは思いながら、チラと五条を見る。

五条は余裕の表情でそれを祓っていた。

「つぅかさー、この森、
どのくらい破壊しちゃっていい系?」

「……好きにしろよ」

むしろこんな森、ない方がいいくらいだ。
人間にとって、人生を捨てるのに割に合わないおかしな呪霊の巣窟。
しかし……どこだ?


「っ!!!」

クマが避けたのと同時に、それは五条が祓った。

「へーき?くまぴー?考え事は危険だよ。」

ニヤリと笑う五条に向かって、クマは顔をしかめて言った。

「てめぇな、そろそろそのふざけたグラサン取ってメインを捜せや。おいらはあっちへ行くからな」


そう言ってビュンと飛んでいってしまった。

五条はサングラスを取ることなくただてくてくと歩いていく。


「あ〜あ…俺が六眼なんか欲しいっていつ言った?母親の腹ん中で、んな事言ったかー?それともオタマジャクシの頃に言った?」

ため息混じりでそう呟きながら上を見上げると、
明らかに首吊り自殺の残穢があった。

「…うっげ…マジか……
まぁさ、こんなリアル(現実)にウンザリする気持ちもわかるけどさ、でも俺は死にてーと思ったことは、…??」


その瞬間、自分の周りが真っ黒い闇に包まれた。
たちまち今、自分がどこにいるのかわからなくなる。

すると、声が聞こえてきた。


"死にたい…"

"消えたい"

"終わりにしたい"

"一緒に死のう?"


「ぷっ!え〜嫌だよ」


"こっちは楽だよ"

"こっちは幸せだよ"
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