第16章 division
1週間がたち、12月7日になった。
五条はこの日、クマとの任務に出かけていた。
「プー野郎と組むの久々すぎじゃね?つーか、つえぇ俺らが同時に出ちゃってていいわけぇ?」
「今回の場所はな、おいらが前に行ったことある場所なんだ。あーいった呪霊に平気そうな奴が行く必要がある。となったら、おいらとお前しかいねぇ。」
レイにも傑にも恐らく危険すぎる…
とクマは珍しく神妙な面持ちで言った。
そうして着いた先は……
あまりにも大きな奇妙な森だった。
「うへぇーー!でけー!
お前、森のくまさんじゃん!案内してよ!ははは!」
「……ただの森じゃねぇがな…この森は。」
「・・・」
「なぁ森。」
「・・・」
「おい森!てめぇのことだ!!」
「っ!はははいっ!」
森森連呼でまた自分のことだとは気づかなかった森は、急いで資料を見た。
「はい、この森は前回、レイさんとクマさんに任務にあたっていただいた場所ですが、幻覚幻聴に特化した強力な呪霊がいます。前回祓っていただいたものとは別のものがまた現れているようです。…やはりこういった自殺の名所ですので寄り付きやすく…」
「ってわけだ!わかったかグラサン野郎!
わかったらとっとと片付けるぞ」
そう言ってクマはガムを膨らめながら歩き出した。
五条は、へ〜いと言いながらのろのろついて行く。
森は急いで帳を下ろした。
色んな意味で、この2人組で大丈夫なのだろうかと心配になりながら。