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walking proud~呪術廻戦~R18~

第15章 disaster





泣きじゃくっている天内を見ながら、夏油の脳裏にレイが電話で言っていた言葉が反芻された。


"まだ中学生なんだよ?棗ちゃんと同じ…
やりたいことや聞きたいこと、見たいものや感じたいもの、まだまだこの世界で経験したいこととか、本当はたくさんあるはず…"



夏油はクスリと笑った。
そして、優しく手を差し伸べる。


「帰ろう、理子ちゃん。」


天内は涙を拭いながら顔を上げて微笑んだ。


「…うん!」



パンッー…



その手に触れられることは無かった。
天内は崩れ落ち、みるみる地面に血溜まりを作っていった。



「……理…子ちゃん…?」


「はいっ、お疲れ〜解散解散!」


その声の主に、目を見張る。
まさしく先程五条を刺した男がピストルをもって突っ立っていた。


「なぜ…お前がここにいる…」


「なぜって…あぁそういう意味ね。
…五条悟は俺が殺したよ」


一瞬、時が止まったかのように何も聞こえなくなった。
体中から感じたことの無い憎悪が滲み出てくる。

無意識にも自分の中から呪霊が出てきた。


「そうか……死ね!」

勢いよく飛んでいく攻撃を男は余裕で避けている。
かなりの俊敏さだ。

「はっ。焦んなよ。」

「途中に女性が1人居たはずだ。彼女はどうした!」

「ん?あーあのメイドか。多分死んでるかなー。生かす気も殺す気も無かったけどな。運良きゃ生きてんじゃね?」


夏油の見開かれた眼光が冷徹に光り出した。

「……やはりお前は死ね…!」


火蓋が切られたようにそこは凄まじい戦場と化していった。
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