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walking proud~呪術廻戦~R18~

第15章 disaster


「そんなに貪らないで少しは落ち着いて食べなよ」

そう言いつつも、可愛い空間で可愛いクマのぬいぐるみと可愛いパンケーキが似合いすぎていて顔を綻ばせる。

チラチラと視線を泳がせると、何とも幸せそうなカップルたちが目に入り、途端に羨ましくなってしまった。

「…いいなぁ〜。私も傑と来たーい」

「悪かったなおいらで」

つい声に出してしまっていたことに気が付き、ハッとクマに視線を移すが、全く申し訳なさそうな顔はせず、生クリームを鼻までベチョベチョに付けている。

「傑とここへ来れたとしても、クマも一緒がいいと思ってるよ?」

「…なんでだ。」

たちまち怪訝な顔つきになるクマに、レイはにっこりと笑って言った。

「だって私たちは、"家族"じゃん。」

あなたが生まれた時から、私たち3人一緒だった。
それからずっといつも一緒にいる。
だから家族以外の言葉では言い表せないよ。


クマはそれについては何も返さずに、黙々と食べ進めている。

レイがまたふと斜めの席にいるカップルに視線を移すと、女性が男性に向かって、あ〜んとフォークを差し出し、男性がパクリと食いついて笑いあっているところだった。


「お前は食わないのかレイ」

突然の問いかけに、急いで目を逸らす。

「え〜だって傑たちが心配でそんな気分にはなれないよ。食べたいのは山々だけどさぁ〜どうも喉を通らなそうっていうか…」

さっきからちらちら目に入る色とりどりのスイーツはとても魅力的なのだが、到底そんな気分にはなれない。

困り顔で紅茶をすするレイに、クマはもぐもぐ声で言った。

「じゃー、あいつ帰ってきたら、また来よーぜ」

「うん!だね!…えーそしたら私どれ食べよ〜」

数あるメニューに目を奪われていると、スマホが鳴った。
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