第15章 disaster
「ええ?!灰原くんと七海くんも行くのぉ?!」
灰原と七海も急遽、沖縄へ援護しに行くことになったらしい。
「はいっ!僕めちゃめちゃ燃えてますっ!夏油さんに良いとこ見せたいんでねっ!」
相変わらず灰原は目を輝かせていてやる気満々だ。
そして相変わらず七海は仏頂面だ。
「…どう考えても1年に務まる任務じゃないと思うんですが…」
それは確かに、とレイも思った。
しかしいつくるかもわからない難しい任務に備えてレイもクマも高専に待機していなくてはならない。
「ごめんね、ついていけなくて…」
「いえいえ任せてくださいレイさん!それに!いたいけな少女のために先輩たちが身を粉にして頑張っているんだ!僕たちが頑張らないわけにはいかないっ!」
「…台風が来て空港が閉鎖されたら頑張り損でしょう…」
どう見てもテンションの違いすぎる2人にレイは頭を下げた。
「どうかよろしくね。2人とも気をつけて。必ず無事に帰ってきてね?」
「レイ〜。なんかおいら甘いもん食いてぇ〜」
突然脇に抱えていたクマが不機嫌な声を出した。
甘いものとか…悟にでも似てきたのだろうか。
「えぇ…もう、わかったよ。」
今日はクマにはホントに助けられたし、どこかファミレスかカフェにでも行こうと思い立った。
そしてその道中で見つけた可愛らしいカフェに入ったのだが、ここは新しくできた所らしく、とても今風でオシャレだった。
店内は、カップルか、女性同士しかいない。
「こんなのがいつの間にかできていたなんて全く気が付かなかったなぁ〜…」
「んー!なかなかうまいっ!」
クマはさっきからパンケーキに夢中だ。
なんとも可愛らしいデコレーションのパンケーキが、クマによってみるみる崩れている。