第2章 call■
隣にいる2人は今頃なにをしているだろう?
先にシャワーを浴び、バスローブに身を包みベッドに腰かけて夏油を待っている間、そんなことを考える。
向こうから聞こえるシャワーの音が静かすぎて妙な緊張感が走り出す。
自分のこの選択に後悔は絶対にない。
それどころか、嬉しすぎてどうにかなってしまいそうだけれど、それと同じくらいに今更になってかなり恥ずかしくなってきてしまった。
けれど後戻りはできない。
それに、生まれて初めて好きになった人に、好きだと言ってくれた人に、抱かれたい。
私はなんて贅沢なんだろうと、
幸せなんだろうと思う。
このままただ座ってボーっとしているのも変だと思い、徐に立ち上がり、テレビを付けてみる。
何インチかは分からないが、とても大きなテレビだ。
せっかくだからこの大画面で何か映像を…
「っわ!!!!」
つい声を上げてしまった。
つけた瞬間から画面に映し出されていたのは今日自分たちが訪れ、破壊した屋敷についてのニュース。
『静岡県浜松市で起きた爆発事故。原因はガス管の経年劣化でしょうか?現場の節アナウンサー?!』
『はいっ!こちら今現場にいるのですが!酷い状況ですね〜…瓦礫の山がこちらの方まで散乱してきていてですねー…』
あーあ…
悟のせいでこんなことに…
チャンネルを回そうか迷いながらため息をついていると…
ピンポーン!
ドンドンドンドン!!
「レイ!!おい〜!」
「ばかあんたっ!やめなさっ!」
明らかに五条と硝子の声。
バスローブ姿だけれど、無視をする訳にもいかず、仕方なく出ることにした。
話の内容はなんとなく予想がつく。