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walking proud~呪術廻戦~R18~

第12章 nihilism



「見てみたいな。レイが泣いているところ。」

呟くように夏油が言った。



「なら約束してくれ。その涙は必ずお前が拭くと。」


「約束なんてしなくてもそんなの」
「いいから約束しろ」

強くそう言う親友を、夏油はサングラスをずらして見つめた。
真剣な目だけがこちらを見ているのがわかり、目を細める。



"人間は約束が好きだろ"

クマの言葉が脳裏に反芻された。

"約束してくれ。レイには悲し涙は流させないって"

ホテルでしたクマとの約束。


そして今ここで悟との約束を交わし、
両方の約束を守るのだとしたら、
自分は悲し涙以外の涙を拭くことになるのだろうか?

それとも、どちらかの約束は破ることになるのだろうか?
はたまたどちらも破ることに……

いや、それだけはないだろう。
両方守ってみせよう。





「わかった。約束するよ…」


親友2人が初めて交わした約束だった。
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