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walking proud~呪術廻戦~R18~

第11章 throbbing


「えっ、ちょっとこれって掴まるところないわけぇ?!」

「そーそー!知らなかったぁ?」

タワーオブテラーという乗り物には握れる場所がどこにもないことに気がつく。
それだと恐怖を少しでも耐え忍びそして逃がす術がないも同然。


「知るわけないよ!えっえっ待って待ってこれ怖い!怖すぎる!」

「えー俺も怖ァァい〜!!レイ掴まらせて!」

明らかに余裕の笑みを浮かべているくせに、横からガシッと腕を掴まれた。

「えっ?!なっ?!」

「私も掴まらせてくれレイ」

「はぁっ?!」

五条と夏油の間に挟まれているため、わざとなのか正気なのか、2人にしがみつかれる形となってしまった。


ぐんぐんと上に上がっていく…


「ちょっ…と…ま…私はどうすればいーの?!」

「おっ!ほら見ろよ、やっぱ絶景じゃーぁん!」


そう言われて恐る恐る目を開けると、
目の前には、まさにTDC全体がキラキラの宝石みたいな輝きを放って美しく広がっていた。
……絶景の夜景。


「っわ……すご…」


あまりの素晴らしさに息を飲み、言葉を失った。


その瞬間、両側の2人に掴まれている腕にギュッと力が入るのがわかった。




「っ?!ー……」





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「ひあぁぁぁぁアアア!!!!!!」
「アハハハハハハハひっはぁぁーーー!!!」
「っう…………っっ…!!!」



一気に下に落下し、そして
3人の別々の声色が同時に重なった。



ピタリと止まって


そしてまた登っていく。



「まっまっまってまって…いっいやだやだやだ…」

「あっははははははもーサイッコーだわ」

「ふー………」



そしてまた綺麗な夜景が見えたかと思えば、
また急降下した。



これを何度か繰り返し、最後の方はもう声が出なかった。


それでも、絶景は目に焼き付けたくて、
レイはどんなに恐怖しても決して目は瞑らなかった。






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