第10章 dreaminess■
「んっ…あっ…ちょっ…ちょと…」
唇が離れたかと思えば何度も啄むようなキスをされ、いつの間にかクマはするりと腕の中から抜け出てしまった。
ピチピチとクマが泳ぐ音が聞こえる。
「っ……あ…」
夏油の手がするすると首を這い、脇腹を這い、太ももを撫で上げたかと思えばまた戻ってきて乳房を優しく揉みしだいてきた。
「ん…は…すぐ…る……」
「っは…… レイ…ふっ
またそんな顔して…私を強請るのがうまいよな…」
色欲を纏った熱い視線が交わる。
「傑のっ…せいでしょ…」
もう…と言いながら赤らめた顔を隠すようにして夏油の首に巻き付く。
すると、そのまま抱えあげるようにして夏油に跨る形となってしまった。
股間に硬いものが当たっているのが分かり、一気に血流が早くなる。
口角を上げ、熱のある瞳でジィっと見つめられ、さすがに目を合わせていられなくなり視線を逸らすと、
窓の縁にちょこんと座って夜景を眺めているクマがいた。
その小さな背が、
おいらのことは気にせずご自由にどうぞ。
と言っているように見える。
ぐいっと顎を掴まれて、夏油に顔を合わされる。
熱い視線で射抜かれて、眉をひそめてしまった。
「ふっ…ごめん。なんにもしないよ。
疲れてるだろ」
そう笑って言う夏油の、さっきからそり勃っている分身をレイは突然握りしめた。
「っう……」
「じゃーこれはどうするの…?」
「な……参ったな…だんだん積極的になってくるのはなんなんだろな…」
苦笑いする夏油の唇を奪ったあと、レイは火照った顔で眉を下げて笑った。
「傑が…そうさせたんじゃん。私のことを。」
「……そうかもね。でも君は…
…純粋無垢なままのはず…だろ…
私しか知らないんだから……」
「っあぁ!…っー!」
突然夏油がレイの手を引き剥がしてもう片方の手をグッと腟内に入れ込んできた。
そこはもうヌメった体液で溢れていてすぐにそれを受け入れてしまった。
余裕のない動きにたちまち官能的な声を上げてしまう。
クマは、ガラス窓に映るそんな2人を見ながら呟く。
「夜景の邪魔だな。向こうで見てこよっと。」