第2章 call■
「にしてもっ!よかったじゃあん、レイ。ずーっと大好きだった夏油と両想いになれて」
嬉しそうにコソッと言われたその言葉にはたちまち赤くなってしまう。
それに確かに、認めざるを得ない。
何も返す言葉が見つからずに恥ずかしそうに顔を伏せたレイに、硝子はクスリと笑ってから言った。
「でも私は気付いてたよ。夏油も結構前から相当あんたに熱上げてたってね。ああ見えてあいつも分かりやすいんだから。」
「っ…ほんとに?」
硝子はニッコリ笑って大きく頷いた。
「むしろ、五条も私も、あんたたちがいつくっつくのかって、ずーっとイラついてたくらいなんだから。危うくこっちは何か作戦を考えるつもりでいたくらいだよ!」
「えぇ?!」
その言葉にはさすがに目を見開いた。
だからこんなに行動が早かったのか…
未だ何かからかっている五条と、それを仏頂面であしらっている夏油を見ながら、嬉しさと羞恥の入り交じった笑みを浮かべた。