第51章 Infinity ■
夕食をある程度作り終わり、クマとウサギの勉強会を覗いてみた。
なんと、本当に語学の勉強をしている。
クマはコピー能力によって何語でもすぐに覚えられるし喋れるわけだが、ウサギはどうなのだろうかと黙って見守る。
「あーー!もう意味わからんにゃーっ無理〜っ!」
「おいこらっ!どこに行く気だ!待てぃっ!」
「ママぁ〜っ!助けてぇっ!」
ひょこっと飛び跳ねてしがみついてくるウサギをキャッチする。
さすがウサギ…
ものすごいジャンプ力だ。
クマはそんなウサギを見て呆れ顔をしている。
「はぁ…こいつにはどうやら語学力もないらしい。」
「ま、まぁいいじゃん。別に。
あ、お絵描きはどうかな?ウサやりたがってたし。
もしかしたらクマみたいに画家並みかも!」
そうしてとりあえず画用紙と色鉛筆を渡してみる。
「おし!まずは兄であるおいらを描いてみろ!」
するとウサギは心底楽しそうにお絵描きし始めた。
期待大の顔でレイもクマも見守る。
カキカキ…
「・・・」
「・・・」
カキカキ…
「・・・」
「・・・」
カキカキ…
「・・・」
「おい…ちょい待てぃお前ぇ!」
ピタッ…
「なんなのにゃ?邪魔しないでほしいにゃ」
「こいつはなんだ」
「なにって、見たら分かるにゃ」
「なんだと聞いている」
「アニキにゃ。どっからどー見ても。」
「あ゛?!」
レイが苦笑いする横で、
クマはやっぱり険しい顔をしている。