第51章 Infinity ■
「そっちの廊下進んで5秒後、変なの2体来る。
そのうち1体にアニキが攻撃放って、窓ガラスが割れて、破片がママの左肩に刺さる。」
「えぇっ?!?!」
まさか・・・
「う、うさは…少し先の未来が見える…とか??」
クマも目を丸くしながら小さく呟いた。
「こいつ…攻撃力はねーのにそーゆーのはあんだな…」
これは凄い…ある意味。
凄すぎる…!!
となれば、それが本当か試すしかない。
「クマ、行ってみよう。」
「あぁ?てめ、正気か?
もしこいつの言ってることが本当だったらお前が負傷するということだぞ」
「わかってるよ。だからこそ、試さないと!」
有無を言わせずレイは走って行った。
ため息を吐きながらクマはついてくる。
そして…
やはりウサギの言った通り、
呪霊は2体迫ってきた。
レイがすぐさま攻撃を放とうとした瞬間、
瞬時にクマの方に回ってきたもう一体をクマが祓おうとした。
レイが片方の呪霊に放った攻撃と、クマがもう片方に放った攻撃はほぼ同時だった。
そしてその弾みで知らぬ間に窓ガラスが割れ、
「うあっ…!」
レイの右腕に僅かに掠れた。
恐らくウサギが教えてくれなかったら、
本当に腕ではなく肩に突き刺さり、負傷していただろう。