第51章 Infinity ■
レイは、躊躇しながらも、やってみないことには何もわからないと思い、もしもの事があったらクマにサポートをお願いする形でゆっくりと扉に手をかけた。
「じゃあ、ここには2体いるってことだから…
いい?ウサ?なにも出来なかったらすぐクマの後ろに逃げてね?…い、いくよ?」
3....2....1..
「!!!」
バッと扉を開けた瞬間、
まずは一体のおどろおどろしい呪霊が迫ってきた。
スピードは遅い。
避けられる。
が、
ウサギはボーッとしていて全く避けようともしていない。
しかもクマまで何もしようとしない。
「っ!うさ!危なっー」
レイが祓おうとした寸前で、
なんとその呪霊はウサギの前でピタリと止まった。
「……え…」
「やはりな…だが、こいつにゃここまでのようだ。」
うさぎの前でピタリと動かなくなった呪霊をクマが一瞬で祓った。
つまりウサギのそれは、
五条と同じ、無下限の能力であったわけだ。
「すっ、すごいっ、うさ!
これは悟も大喜びだろうなぁ〜…」
五条の溺愛ぷりが更にヤバくなることが簡単に目に浮かんでしまい苦笑いをしたが、とりあえずはよかった。
その部屋にいたもう1匹の呪霊もクマが祓ってとりあえずその部屋を後にする。