第51章 Infinity ■
その信じられないほどシュールな光景に目を見張る。
「…な、何してるの…夜蛾せんせ…まで…」
「おう、レイ。やはりお前は凄いな。
クマに続いてこんなウサギまで…。いやぁ、それにしても嬉しいな。こんなふうに教え子夫婦の子供と遊べる日が来るなんてな…俺は夢にも思わなかったよ…」
本気で幸せそうな笑みを浮かべている夜蛾を見ると、何も言えなくなってしまった。
しかし容赦のないクマは当然言いたいことはたくさんあるようでいきり立っている。
「おい!いい加減そいつを離せ!
今から実習訓練という名の任務へ行くぞ!うさ公!」
「なんだって?!やだやだやだやだダメだよいきなりそんなの!ていうか!うさぴょんは別に強くなんなくったっていいんだって!いつまでも僕の赤ちゃんのままでいてくれれば♡」
クマはついにブチ切れた。
「てんめぇ…このクソ親バカ恥知らず野郎…
…殺すぞ!!」
「なになに、あ!もしかして!クマ焼きもち妬いてる〜?
あーそうなんでしょお?アハハ!可愛いとこあんじゃん〜でも安心して!ちゃあんとクマのこともウサぴょんのお兄ちゃんとして大事に想ってるよ?♡」
「マジで殺す!!ちょっと来いやぁ!!」
「ま、待って待って!!そんなことしてる場合じゃないんだって!もう悟!夜蛾先生も!とりあえずウサを返して!」
レイは瞬時にウサギをひったくった。