第51章 Infinity ■
ベッドの中。
二人の間にあるのはウサギのぬいぐるみ。
これは高専時代の夏休み、
夏祭りの際に夏油が射撃で取ったものの一つだ。
(第41章 youth 準番外編)
「もう1週間目だけど、あと何日くらいかかるかな〜?」
「んー…どうだろう。それに関しては私も全然分からないんだよね」
「楽しみだね♡絶対クマみたいな性悪じゃないよきっと♡だって僕らの子だもん♡」
「いやでも…呪力を流した者の表に出ない感情の部分から作られるはずだから…でもまぁ可愛いことには違いないよね、うさぎだし。」
「ねーでもレイ〜
僕はレイとのホントの子供も欲しいよ?」
「それは…私だって欲しいけど…
でもとにかく今はまだ無理だよ。周りに迷惑かけるわけにいかない」
「今日だって皆迷惑なんて思ってなかったでしょ?むしろ喜んでなかったー?」
「えっ…そいえば…そうだけど…」
「はーもー」
五条は拗ねたようにウサギに顔を埋めてしまった。
「…ねぇ、悟。じゃあゆびきりしよ?」
「へ?」
「五条家の跡取り、いつか必ず産むから。」
ようやく五条が顔を上げた。
「… レイ。約束だよ?
男の子でも女の子でもいいから、五条家の跡取り産んでね?」
レイはにっこり笑って小指を出した。
「うん。約束。」
ゆびきりをして、そしてウサギごと五条に抱き締められて眠りについた。